ニュース詳細

平成30年度 全学FD・SDフォーラムを開催しました

平成30年9月3日(月)に世田谷キャンパス新6号館61C・61B教室において、平成30年度全学FD・SDフォーラムを開催しました。

FD専門委員会の主催による第1部(午前の部)では、これまでも教学改革の一環として、「アクティブ・ラーニングの実践と自学自習用施設の活用」(平成27年度)、「GPAによる成績評価とアセスメントポリシー」(平成28年度)、「学習者中心の教育とは何か -学修成果のアセスメントとディプロマサプリメント-」(平成29年度)のように、大学教育の動向や本学の新たな課題などを踏まえてテーマを設定し、活発な意見交換を行ってきましたが、本年度は「学習者中心の教育とは何か」をメインテーマ、「学生実態調査結果等の振り返りとその活用について」をサブテーマに開催し、専任教職員358名が参加しました。
 
本学では、大学教育再生加速プログラム(AP)のテーマV「卒業時における質保証の取組の強化」に選定された取組を通じて、学修成果を重視した教育改革を進めています。 この取組の中では、学生の学修行動や到達度自己評価をより正確に把握して教育改善等に活用していくために、平成28年度に「学生実態調査」の見直しを行い、平成29年4月に新しい内容で2年生、3年生、4年生を対象に調査を実施しました。そして、その結果を全学的に共有した上で各学部・学科においても分析を進めてきました。また、同時期には「授業評価アンケート」の全学共通化と実施方法の見直しを行ってきたことから、今回のテーマはそれらの分析結果も含めて各学部・学科の現状を全教職員で共有し、今後に対する検討を進めることを目的として設定したものです。

皆川勝副学長(教務委員長・教育開発機構長)の開会挨拶、岩尾徹FD専門委員長による趣旨説明に続いて、桐生昭吾大学評価室長より「内部質保証の観点から」と題して、教育目標に則り「学生が何を身に付けたか」という観点で教育活動の有効性をきちんと説明できるようにすること、本日のテーマのような質向上の取組を恒常的なものとすることの重要性について話がありました。

引き続き、工学部(機械システム工学科、原子力安全工学科、都市工学科)、知識工学部、環境学部、メディア情報学部、都市生活学部、人間科学部より、「学生の取り組み」「学科の授業」「時間の使い方(主に学修時間)」「身に付いた力と、ディプロマ・ポリシーやカリキュラム・ポリシーとの整合」「悩み」「満足度」等を中心に学生実態調査の回答結果に着目した分析や、授業評価アンケートの結果を活用した各学部における現在の検討状況などについて説明があり、各学部の特性を踏まえた教育改善の取組を共有しました。 


岩尾FD委員長による第1部の趣旨説明

その後、皆川副学長より、「東京都市大学教育施策提案2020」と題して、現在進められている教育改革をより実質的なものとしていくために、策定中である全学共通ディプロマ・ポリシーとカリキュラム・ポリシーの内容、クォーター制、授業科目のスリム化、履修上限単位数、成績評価の基準化、自学自習時間の確保、全学的PBL科目の導入などの教育施策について説明があり、教育活動の方向性や個々の施策のねらいに対する共通理解を深めました。


皆川副学長による教育改革に関する説明

大学戦略室主催による第2部(午後の部)では、例年、「中長期計画」「入試動向」「研究」「大学運営」等の幅広い内容の中からテーマを設定していますが、本年度は「都市大の大学改革-特に教育・人材育成について-」と題し、三木千壽学長から、昨今の大学教育を取り巻く環境の変化や経済界からの要請等を踏まえて今後の本学が進むべき方向性に関して講話がありました。その中では、本学における教育付加価値を高めていくために、カリキュラムや国際化・グローバル人材育成などの観点から一層の教育改革を進め、その成果を伸ばし、定着させることの重要性と、そのために必要となる具体的な提案が示されました。その後の質疑応答と全体討議も含めて、学長方針を教職員で共有する有意義な時間となりました。

 
湯本大学戦略室長による第2部の開会挨拶・趣旨説明 

 
三木学長による講話

 
意見交換の様子


主会場(61C教室)の様子     

                                                                      
                                                                                  副会場(61B教室)の様子

その後は、世田谷区と同区内に所在する協定大学(国士舘大学、駒澤大学、昭和女子大学、成城大学、東京農業大学、本学)との協働事業である「世田谷プラットフォーム」の概要と多様な活動状況について、この取組を所管する事務局企画・広報室より説明がありました(世田谷プラットフォーム協定大学の情報サイトはこちら)。第2部の最後には丸泉琢也副学長による閉会挨拶があり、予定していた全てのプログラムを終了しました。

 
丸泉副学長による閉会挨拶

 本フォーラムでは、本学における教育の方向性や具体的な施策、各組織における教育改善の取組について教職員間で共通認識を持つことができました。今後の教育改革のプロセスにおいては、その成果として、「実際に学生の学びがどのように変容したか」という点が問われてきます。
本学では、学生がこれからの社会で通用する学修成果をしっかりと獲得できるよう、学生本位の「学習者中心の教育」の実現に向けて、引き続き教育の充実と質向上に取り組んでまいります。

 

文部科学省 平成28年度
大学教育再生加速プログラム(AP)
「高大接続改革推進事業」とは?

文部科学省の補助事業として、国として進めるべき大学教育改革を一層推進するため、教育再生実行会議等で示された新たな方向性に合致した先進的な取組を実施する大学を支援することを目的としたものです。本学が採択されたテーマV「卒業時における質保証の取組の強化」では申請があった116件の中から本学を含めて19件が採択されました。