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新入生を対象にキャリアガイダンスを実施しました

本学では、卒業時の質保証の取組の一環として、2016年度から大学での学びの成果を客観的に社会に提示できるようにディプロマ・サプリメントの開発に取り組んでいます。また、学生の自己理解と成長や主体的な学びを支援するツールとして、学修の習熟度を学生と教職員が共有できるプレ・ディプロマ・サプリメント(在学生版のディプロマ・サプリメント)の開発とeポートフォリオ「TCU-FORCE」(Tokyo City University FOR Career Enrollment)の構築を進め、本学が強みとしているキャリア教育と連動させることで、学生のキャリア形成と社会で必要とされる能力の獲得を目指しています。

2018年度には7学科(1年生6学科、2年生1学科)でこれらの取組を試行しましたが、2019年度の新入生から全6学部17学科で正式に運用を開始し、4月に全学科で「TCU-FORCE」を活用してキャリアガイダンスを実施しました。その中では、学生の理解をより深めるために、学生向けのガイドブック「TCU-FORCE -未来に導くキャリアデザイン-」に加えて、新たに制作した「TCU- FORCE」を紹介する動画 を用いながら、高校と大学での学びの違い、主体的な学びのPDCAサイクル、記録することの大切さなどを伝えた上で、「TCU-FORCE」の日常的な利用を促す第一歩として、1年間の目標をワークシートに記入し、ガイダンスの場で実際にスマートフォンやPCから目標の入力を行いました。入力された目標に対しては、クラス担任が後日コメントなどを返すことで学生と教職員がコミュニケーションをとって、学生自身がPDCAを回していくためのモチベーションを維持できるようにしていきます。

ガイダンス後のアンケートでは、「今日のガイダンスを受けて、これからの大学での学びや生活に向けてどんな気持ちになりましたか?」という質問に対して、80%以上の学生が「実は不安が大きかったけど、やる気が高まった。やれる気がしてきた」「もともとやる気が高かったけど、もっとやる気が高まった」と回答しました。まだ不安を抱える新入生も見てとれる結果となりましたが、自由記述でも「まだ不安が大きいが、これから頑張って大学生活を楽しもうと思った」「大学生活を充実させるためにも自分から行動しようと思った」などのコメントも見られ、多くの新入生にとってこのガイダンスが学修活動や大学生活に対して前向きに取り組むきっかけとなったといえます。

今後は、各学科の学びの分野に合わせたキャリアガイダンスの実施、「TCU-FORCE」に入力された目標や省察について教職員と定期的に面談を行うことで、低学年次から学びを生かした将来像を描けるよう、学修支援やキャリア支援をさらに充実させてまいります。

●  ディプロマ・サプリメント
学位証書補足資料。学生が取得した学位・資格の内容について示した欧州地域における統一的な様式による説明書。主に学位・資格の基本情報や、プログラム内容と学習成果に関する情報などが盛り込まれる。我が国においては、大学教育再生加速プログラム(AP)採択校を中心に、企業等の採用時に、学生の学修成果がより積極的に評価されるような学修履歴証明に資するものとして、総括的成績評価を記述する日本版の「ディプロマ・サプリメント」の構築の取組が進みつつある。
関連ワード:プレ・ディプロマ・サプリメント
(文部科学省・日本学術振興会「大学教育再生加速プログラム(AP)パンフレット」 用語解説より引用) *クリックすると日本学術振興会のページをご覧いただけます。

 

 

 

文部科学省 平成28年度
大学教育再生加速プログラム(AP)
「高大接続改革推進事業」とは?

文部科学省の補助事業として、国として進めるべき大学教育改革を一層推進するため、教育再生実行会議等で示された新たな方向性に合致した先進的な取組を実施する大学を支援することを目的としたものです。本学が採択されたテーマV「卒業時における質保証の取組の強化」では申請があった116件の中から本学を含めて19件が採択されました。